最初に
UNIX/Linux 環境では様々な個性/ポリシーを持ったファイルマネージャが、多数存在し、あなたは自由にそれらを選択、または併用することができます。
ROX-Filer はかなり個性的な操作性のファイラーであり、ファイルマネージャに多機能、フールプルーフな、一般的な操作性を持ったものを求められる方には、多少馴染みづらいかもしれません。
しかしもし、あなたが「もっとシンプルな、手に馴染ませ易いファイルマネージャはないものか?」と感じるようなことがあったら、ROX-Filer のことを思い出してみて下さい。"いつものファイルマネージャ" とは違った、"もう一つの使い易いファイルマネージャ" を再発見できるかもしれません。
ROX-Filer 概要
軽快なファイラー
ROX-Filer は X Window System (以下単に X と表記します) で作動する、シンプルで軽快なファイルマネージャです...
しかしこれは ROX-Filer の持つ機能の、ごく一部でしかありません。
デスクトップ構築機能
デスクトップにアイコンとパネルを配置する pinboard (ピンボード) と panel(パネル) という機能を持ち、fluxbox、icewm などのシンプルなウィンドウマネージャ環境に、デスクトップ環境同様の使い勝手を提供することが出来ます。
マニュアルレス
ROX-Filer には、情報ダイアログ、ヘルプダイアログ、コンテキストメニュー、ツールチップが要所ごとに用意され、ほとんどマニュアルレスでの操作が可能です。
シェル・ライクな操作性
随時再設定可能なショートカット、パス入力場面などでのタブ補完やインクリメンタルサーチ、検索 / 選択 / 一括リネーム時の高度な正規表現サポートなど、使い込む程に効率向上が望める、シェル・ライクな操作性を持っています。
"!" を押せば、ウィンドウ下部にミニバッファが開き、簡単なコマンド操作を行うことが出来ます。開かれてるウィンドウをカレントディレクトリとしてショート カットキーでターミナルを起動したり、ファイラー画面をターミナルに入れ替えることも出来、ファイラー画面/シェル操作間のシームレスな移行が可能です。
作業プラットフォームとして
ROX-Filer
は手慣れて来るにつれ、単なるファイル管理に留まらず、もう一つのシェル、作業用プラットフォームといった側面さえ見せてくれます。
ROX-Filer
がファイルマネージャを名乗らず、頑固な程にファイラーを名乗り続けているのは、あるいはこのような特性が、そうさせているのかもしれません。
全ての操作はマウスの右クリック、あるいはキーボードの '\' キーから始まります。
そこから先は今迄のファイルマネージャにない ROX-Filer ならではの世界が、待っている筈です。
もしあなたが、既成概念に縛られているのでなければ、きっと。
ROX-Filer 基本用語
本解説では ROX-Filer の全般的機能について述べる場合は "ROX-Filer" を、それ以外の場合、コマンドやファイラーとしては単に "rox" と書きます。単に "ファイラー画面" と書いた場合は、ファイルマネージャ機能ウィンドウを指します。
ROX-Filer
ROX-Filer のグローバルな名前、かつバイナリ実行ファイル名です。
実体は、"/usr/share/rox-filer/ROX-Filer/ROX-Filer" です。ROX-Filer にはパスは通っていません。通常は次項の rox コマンドを通じて ROX-Filer を呼び出します。
rox
ROX-Filer を呼び出すコマンド名です。
実体は "/usr/bin/rox" で、シェルスクリプトです。
ファイラー画面
単に "ファイラー画面" と書いた場合は、ここでは rox ファイラーのファイルマネージャウィンドウを指します。
ピンボード(pinboard)
壁紙を貼り付け、アイコンを配置する機能をピンボードといいます。様々な gtk ウィンドウマネージャ に デスクトップ環境同様の使い勝手を提供することができます。
- ファイラー画面からドラッグ&ドロップして、任意のディレクトリ、ファイル、アプリケーション をデスクトップアイコンとして貼り付けることができます。
- デスクトップのアイコンを右クリック → 背景を設定、任意の画像を壁紙として貼り付けることができます。
ピンボードは、初期の状態ではグレーの背景にホームディレクトリアイコンが一つ表示されているだけの(不愛想な程に)シンプルなものです。
パネル(Panel)
ROX-Filer のデスクトップサポート機能の一つで、gnome や KDE でお馴染みの帯状のバーを画面上下左右に表示します。
- アイコンや ROX-Filer 用のアプレットやメニューを貼り付けることができます。
- パネルは最多で上下左右端に計四つ、{同一の OR 異なった}設定のものを表示させることができます。
- ファイラー画面からドラッグ&ドロップして、任意のディレクトリ、ファイル、アプリケーションアイテムを貼り付 けることができます。
- パネルのあいた場所を右クリック → パネルオプション、でパネルの表示方法などを設定することができます。
デスクトップ機能
ピンボードとパネルをウィンドウマネージャのスタートアップファイルなどで呼び出すことにより、ROX-Filer はウィンドウマネージャと協調し、統合デスクトップ環境に近いデスクトップ機能を構築することを可能にします。
ROX-Filer のドラッグ&ドロップ機能は gtk のプロトコルを高次元でサポートする強力なものです。
- デスクトップアイコン、ファイラー画面上のアイテムに関わらず、それぞれのデータを、対応するアプリケーションにドロップするだ けで、即座にそのアプリケーションで開くことができます。
- それらのデータを ROX-Filer にドラッグ&ドロップすれば、対応付けられたアプリケーションで、そのデータを開くことができます
データ形式に対してアプリケーションの関連付け(対応アプリの設定)が決定済みなら、rox コマンドの引数としてファイルを呼び出すことで、該当するアプリケーションで開くこともできます。
$ rox abcd.txt
$ rox 1234.jpg
で、テキストエディタでテキストを開いたり、画像表示プログラムで画像データを開くことが可能になります。
AppDir
ROX-Filer には "AppDir(アプリケーション・ディレクトリ)" という名の、"実行形式ディレクトリ"
が存在します。これは他のデスクトップ環境には見られない、一風変わった、しかし極めて有能な機能です。
詳細は、アプリケーションディ レクトリの項をご覧ください。
ROX-Filer 基本設定
最初に、$ rox でファイラーを起動し、"Ctrl+H" を押し "全て表示" モードにし、rox ファイラーの "生の表示" を確認して下さい。ディレクトリ、ファイルの区別なく、アルファベット順に表示されるはずです。
このままでは雑然としていますから、オプション設定で、お好みの表示に設定します。
ファイラー画面の任意の場所で右クリック → "オプション設定" を選び、各種設定を行って下さい。
設定はご自分の好みに合わせて自由に変更できますが、rox は他のファイルマネージに比べやや独特な作動をするので、とりあえず、
- ファイラーウィンドウ → ウィンドウサイズの自動調整 → サイズを自動的には変更しない
- ファイラーウィンドウ → ソート → ディレクトリを先に表示
- 表示 → 元のウィンドウオプションを引き継ぐ
などを設定しておけば、戸惑うことは少ないでしょう。
画像ファイルを取り扱うことが多く、PC がそれなりのパワーを持っているなら、
- サムネイル → サムネイル → 画像のサムネイルを表示
にも、チェックを入れておくことをお薦めします。
ウィンドウマネージャのセッション下で ROX-Filer のデスクトップ関連機能{パネル、ピンボード}を使いたい場合は、
- 互換性 → デスクトップの背景でのマウスクリックはウィンドウマネージャに渡す
にも、チェックを入れておいて下さい。
ショートカットの設定
ファイル操作をマウスのみによらず、ショートカット・キー主体でで操作したい人にも、ROX-Filer
は最適なグラフィカル・ファイルマネージャです。名前が示すように、ROX-Filer
はテキストモードのファイラーの伝統を受け継ぎ、キー操作のカスタマイズが、柔軟に行えるようになっています。
充分にショートカットを設定しておけば、殆どキーボードのみでもマウス同様の操作ができるようになります。
この機能を使うには、以下のいずれかの方法で GTK のオプションを設定する必要があります。
設定を済ませた上で、ファイラー画面上を右クリック、コンテキストメニューを表示させ、各項目上で任意のキーを押せば、直ちにそのキーがメニューに反映され、以降そのメニュー項目のショートカットになります。
ショートカットを削除するには、該当するメニュー項目上で Backspace キーを押します。
方法 1 : gtkrc-2.0
お好みのエディタで、~/.gtkrc-2.0 (なければ新規編集で) を開いて、
include "/home/taro/.gtkrc.mine"
の一行を追加して下さい ("taro" の部分は、あなたのユーザー名を当てて下さい)。
さらに、~/.gtkrc.mine (これも、なければ新規編集で) を開いて、
gtk-can-change-accels = 1
gtk-key-theme-name = "Emacs"
を追加して下さい。
- 一行目は、rox のショートカットを動的に変更することを許可するオプションです (アプリケーション自体がショートカットキーの割り当て機能を持つ他の GTK アプリケーションも、同様にショートカットを動的に変更できるようになります)。
- 二行目は、rox 上でのキー操作を、emacs や bash などのキー操作に似たものにし、Ctrl キーバインドの機能を可能にしてくれます。
二行目は好みに合わせて設定して下さい。
設定は rox-filer の再起動後に有効になります。使用中のファイラー、パネル、ピンボードはいったん全て終了させて下さい。
$ killall rox-filer
※~/.gtkrc-2.0、~/.gtkrc.mine の二段構えに設定するのは、~/.gtkrc-2.0 の方は、他のアプリから自動的に変更される可能性があり、個人的な設定は、~/.gtkrc.mine の方に書いておく方が、間違いが起こりにくいからです。
方法 2 : gocnf-editor
GNOME など、gnome-settings-daemon がバックグラウンドで動いてるセッションでは、~/.gtkrc-2.0 は読み込まれません。この場合は gconf-editor で設定します
- (1) は、他の GTK アプリケーション共通にショートカットの設定を許可するオプション。ショートカットキーの設定を変更する場合は必須。
- (2) は rox のキー操作を emacs 風に変更するオプション。任意。
方法 3 : xfce4 セッションでの設定(xfce4-settings-editor)
xfce4 セッション下では xfce4-settings-editor で設定します。
チャンネルの「xsetting」→ プロパティの「Gtk」を開いて設定します。
- (1) CanChangeAccels の値を "TRUE" にするには、クリックして設定ダイアログを起動、(2) の値チェックボックスをチェックして [保存] します。
- 同様にプロパティ欄の下から 2 つ目に見える KeyThemeName をクリックし "Emacs" と入力すれば、xfce4 のデスクトップ上で emacs 風のキーバインドが有効になります(任意)。
ROX-Filer 基本操作
起動
ROX-Filer を起動するには、以下のような方法が有ります。
"コマンドの実行" などのメニューやアプレットから、rox を実行する
ログインセッション (GNOME、fluxbox 他)により、"コマンドの実行"のメニュー名やアプレット名は異なります。
メニューから "ROX ファイラー"、"rox" などを実行する
ログインセッションにより、ROX-Filer のメニュー項目名は異なります。
端末プログラムから、$ rox を実行する
各ログインセッション共通
基本操作
ディレクトリ間の移動
親ディレクトリへ移動
- ツールバーの"親ディレクトリへ移動"ボタンをクリック
- Backspace(BS) キーを押す
-
ファイラー画面で右クリック → ウィンドウ
→ 親ディレクトリを同じウィンドウで
子ディレクトリへ移動
- ファイラー画面上で子ディレクトリを左クリック
- ファイラー画面上でカーソルキーにより子ディレクトリを選択し、Enter キー
-
'/' キーを押し、ファイラー画面下端に現れる "Goto" ミニバッファで、子ディレクトリ名を入力し、Enter
キーを押す。Tab キーによる補完可能。
入力文字に対して、子ディレクトリ名が一意(ユニーク)に一致する場合は、Tab キーで、即座に子ディレクトリに移動します。
複数一致する場合はカーソルキーで該当アイテムのみを対象に選択移動できます。 - ファイラー画面上で子ディレクトリを中クリックすると、ウィンドウを残したまま、別ウィンドウで子ディレクトリが開きま す。
特定ディレクトリへの直接移動
"/" キーを押し、ファイラー画面下端に現れる "Goto" ミニバッファに入力されてる文字を全て消し、パスを入力します。
アイテムの選択
ファイル/ディレクトリの単独選択(マーキング)
- Ctrl キーを押しながら、該当アイテムをクリック
- カーソルキーで該当ファイル/ディレクトリ選び、スペースキーを押します
ファイル/ディレクトリの複数選択(複数マーキング)
-
ファイラー画面上で Ctrl キーを押しながら、該当ファイル/ディレクトリをクリック、または範囲をドラッグします
Ctrl キーを押しながら、別の範囲のドラッグも可能 -
カーソルキーで該当ファイル/ディレクトリ選び、スペースキーを押します
スペースキー連続押下、またはカーソルキーによる移動との併用で、複数のファイル/ディレクトリをマーク可能
選択の解除(単独)
- Ctrl キーを押しながら、選択中のファイル/ディレクトリをクリックします
- 選択中のファイル/ディレクトリをカーソルキーで選び、スペースキーを押します
全選択の解除
- ファイラー上の空白部分で左クリック
- Escape キーを押します
条件付き選択
- ファイラー上で右クリック → 選択、で条件付き選択メニューを実行
-
Shift + '?' を押します
条件選択・ミニバッファに、選択条件を入力し、Enter を押します。
ミニバッファ左端の (?)マークのクリックで、条件式リファレンスが表示されます
メニュー操作
ファイル/ディレクトリ指定
- 該当ファイル/ディレクトリ上で右クリックし、アイテムメニューを起動し、各項目を実行する
ファイ/ディレクトリ指定なし
- ファイラー上の空白部分で右クリックし、ファイラーメニューを起動し、各項目を実行する
※アイテムメニューとファイラーメニューの違いは、二番目のメニュー項目名が、"該当ファイル/ディレクトリ名" か "次のクリック"かにより、判別可能です。
ファイラーメニューの場合、"次のクリック" サブメニューから、各操作項目を実行すると、ツールバー上にアイテム選択のメッセージが表示されます。メッセージに従い、十字カーソルで操作対象を選択し ます。
ブックマーク
ROX-Filer を避ける理由として、フォルダ・ツリーが無いことが上げられる場合があります。
慣れの問題を別にすれば、ROX-Filerには、それを補って余りあるフォルダ間の移動手段が用意されています。
上記の Goto ミニバッファによる対話的な移動の他にも、ブックマークによる直接移動も可能になっています。
ROX-Filer のブックマークは、通常のツールバーボタンから操作するメニュー形式の他、 Ctrl +
数字キーによる、スピーディな操作が可能なブックマークも用意されていて、二段構えでの直接移動が可能になっています。
Ctrl + 数字キーによるブックマークは、対象のディレクトリを開いた状態で、Ctrl
キーを押しながら、任意の数字キーを押すだけで、設定されます。
以降そのディレクトリは、その時押した '数字'
で記憶され、ファイラーが起動している時、その数字キーを押すだけで、設定ディレクトリへ、即ジャンプすることができます。
数字キー1〜0 の合計十個分のブックマークが、この操作で可能になります。
ファイラーの終了
- ウィンドウのクローズボタンで閉じる
- Ctrl + 'Q' を押す
- ファイラー画面で右クリック → ウィンドウ → 「ウィンドウを閉じる」を実行
ファイルとアプリケーションの関連付け
ROX-Filer には、初期状態では、全く "ファイルとアプリケーションの関連付け" は設定されていません。
ほとんどすべての (MIME-Type) 関連付けはユーザ自身が設定していかなければなりません。
この "ユーザーの自由意志を尊重する" ポリシーを "潔い(いざぎよい)" と感じるか、"不親切"
と感じるかは評価は別れるところでしょうが、特定のファイル形式を扱うアプリケーションはひとつとは限らないこと、作業の始め方、環境もユーザごとに異
なっていることを思い出してください。
焦らずに自分の好きなアプリケーションの関連付けを楽しんでみてください。ROX-Filer はとても使い易い
"ファイルとアプリケーションの関連付け" を提供してくれます。
ROX-Filer ファイラーには、三段階の優先度を持つ関連付けが存在し、優先度に応じた使い勝手が提供されています。
対応アプリ (優先度: 高)
ファイラー画面で該当ファイルをクリックする、カーソルキーでファイルを選び Enter
キーを押したとき、関連付けされたアプリケーションで該当ファイルが開かれる最優先の関連付け設定です。
"対応アプリ" を設定するには、以下の方法が有ります。
- 該当するタイプ(MIME 形式)のファイル(例えば平文テキストや JPG画像)を選んで右クリックし、メニューから [対応アプリの設定]を実行
- 該当するタイプ(MIME 形式)のファイルをカーソルキーで選び、スペースキーでマーク付けし、'*' を押す
上のいずれかの操作で、"対応アプリを設定" ダイアログが表示されます。
(jpg ファイルの場合)
指定場所にコマンドを入力するか、(/usr/bin などの)ファイラー画面上から、コマンドファイルをえらび
"ここにドロップ" へドラッグ&ドロップして、[使用コマンド] ボタンを押すか、Enter キーを押せば、設定は完了です。
ドラッグ&ドロップするコマンドファイルは、通常のバイナル実行ファイル、スクリプトファイルの他、後述する AppDirや、デスクトップエントリファイルなどもあてることができます。
デスクトップエントリファイル
統合デスクトップ環境のメニューなどで参照されるアプリケーションの概要が書かれたファイルです。
通常は /usr/share/applications などに配置されている拡張子 ".desktop" のファイルです 。
ROX-Filer は、この "デスクトップエントリファイル" をクリックや Enter
キーにより、該当アプリケーションを実行する事が出来ます。
又、ドラッグ&ドロップの対象としてや、ファイルとアプリケーションの関連付けなどに利用する事が出来ます。
カスタムメニュー (優先度: 中)
カスタムメニューは、ファイルタイプごとのアイテムメニューの最上段に表示され、"対応アプリ"
の次にアクセスし易い関連付けになっています。
下図の例では、テキストファイルに関連付けられたアイテムメニュー中でgedit(.desktop)、jed、Vi、がカスタムメニューとして登録され
ています(※jed、vi
などのコンソールプログラムは、実際にはそれらをターミナルから呼び出すシェルスクリプトに関連付けておく必要が有ります)。
(テキストファイルのアイテムメニュー中のカスタムメニューの例)
カスタムメニューをカスタマイズするには、アイテムメニューの、"メニューをカスタマイズ..." を実行します。
(カスタムメニューをカスタマイズの案内ダイアログ)
上のようなダイアログが表示され、[OK] を押すと、下のような、カスタムメニュー専用ディレクトリが表示されます。
(テキストファイル・カスタムメニュー専用ディレクトリ)
ファイラーウィンドウ上で、
- コマンドファイル(/usr/bin など)
- デスクトップ・エントリファイル(/usr/share/applications など)
- ROX-Filer 専用アプリケーションディレクトリ(ROX-Filer 用ユーティリティ類がインストールされている場合。~/Apps や /usr/share/rox-filer など)
などを、この専用ディレクトリにShift+Ctrl を押しながら左ボタンでドラッグ&ドロップし、リンク(symlink) を作ります。
※こうして作られたリンクは、ファイルシステム上は通常のシンボリックリンクなので、自由にリネームできます。例えば上図の "gedit.desktop"が気になるなら、"GEdit" などとリネームすれば、カスタムメニュー上には、リネーム後の名前で表示されるようになります。
カスタムメニューから不要になった項目を取り除きたい時は、追加時同様の手順で専用ディレクトリを開き、不要な項目と同名のリンクを削除します。
(/usr/share/applications のデスクトップ・エントリファイルの例)
上図は、先のカスタムメニュー項目 gedit.desktop のドラッグ&ドロップ元である /usr/share/applications をファイラー画面で表示させた所です。
アプリに送る (優先度: 低)
"アプリに送る" メニューはアイテムメニューから "アプリに送る" を実行した時表示されます。
"アプリに送る"メニューは、全ファイルタイプ/ディレクトリに適用される最もゆるい関連付けです。
下図は "アプリに送る" メニューの例ですが、セパレータより上は、該当ファイルタイプの "カスタムメニュー"
と同じ項目です。セパレータより下が "アプリに送る" のメニュー項目です。
この例のように、アーカイブツールやテキストエディタ、ブラウザなど、比較的汎用的なアプリケーションを登録しておけばいいでしょう。
(アプリに送るメニューの例)
"アプリに送る" メニューをカスタマイズするには、 "アプリに送る" メニューの "カスタマイズ"(上図最下段) を実行します。
("アプリに送る" メニュー・カスタマイズ案内ダイアログ)
上図のような案内ダイアログが表示されますので、[OK] をクリックするか Enter キーをを押し、ダイアログの指示通りに "アプリに送る" 専用ディレクトリに、ファイラー画面から、"メニューをカスタマイズ" 同様の手順で、コマンドファイル、、デスクトップ・エントリファイル、アプリケー ションディレクトリ、などをマウス中ボタンでドラッグ&ドロップ (または Ctrl+Shift+ドラッグ&ドロップ)し、リンク(symlink)を作ります。
"アプリに送る" 専用ディレクトリ
ROX-Filer ならできること
ファイルやディレクトリへのアイコン設定
ROX-Filer では任意の画像を、それぞれのファイルやディレクトリのアイコンとして、設定することができます。
ファイルやディレクトリの、どれか一つを右クリックし、"アイコンを設定" メニューを実行して下さい。
アイコンを設定メニュー
アイコン設定ダイアログ
アイコン設定ダイアログが開きます。任意の画像ファイル(元画像のサイズに制限は有りません。元画像のサイズに関わらず、設定されたアイコンは通常のアイ
コンサイズで保存・表示されます。強いてアイコン用にリサイズした画像を用意する必要は有りません。)を指定場所にドラッグ&ドロップし、[閉じる]ボタ
ンを押せば設定完了です。
これで指定したディレクトリは、アイコン表示されるようになります。
アイコン設定前
Animal、Calcデータ、にアイコン設定後
ディレクトリ数が多い時ほど、アイコン表示は視認性を高め、適切なアイコンを設定できるなら、名前やエンブレムだけの表示より、その内容を的確に表してく れるでしょう。
ROX-Filer ユーティリティ
ROX-Filer 上では、他のファイルマネージャ同様、GNOME や KDE
などから提供されているアプリケーションや、その他の UNIX/Linux 用アプリケーションを普通に利用することができます。
その他に、ROX-Filer 専用アプリケーションも ROX-Filer サイトの、Software indexで紹介されています。
Vine Linux では、ROX-Filer 関連として、以下のパッケージが用意されています。
- rox-filer
- ROX-Filer 本体
- rox コマンド、又は /usr/share/rox-filer/ROX-Filer/ のクリックで実行されます。
- rox-lib2
- ROX-Filer アプリ用 python ライブラリ
- ROX-Filer 専用アプリケーションが実行時に利用します。
- rox-clib
- ROX-Filer アプリ用 C ライブラリ
- ROX-Filer 専用アプリケーションがコンパイル時に利用します。
- rox-wrappers-plus
- AppDir 集 (ターミナル用ソフトのラッパーを含む)
-
ファイラー画面やデスクトップで実行出来るアプリケーション用アイテムです。
/usr/share/rox-filer/AppsConf をクリックする事で、ホームディレクトリにインストールされ、使用可能になります。 - rox-desktop-plus
- ROX-Filer 専用ユーティリティやアプレット集
-
ROX-Filer 専用ユーティリティやアプレットを集めたパッケージです。
rox-wrappers-plus 同様 /usr/share/rox-filer/AppsConf をクリックする事で、ホームディレクトリにインストールされ、使用可能になります。 - rox-appdirgen
- AppDir (インストール済みアプリのラッパー)生成ユーティリティ
-
システムにインストール済みの各種アプリケーションを検出し ~/Apps 内に AppDir を生成します。
/usr/share/rox-filer/ROX-AppDirGen をクリックする事により、ホームディレクトリにインストールされ、利用可能になります。
ホームディレクトリにインストール後は、適時 /Apps/AppDirGen をクリックする事により、最新の状態に更新可能です。 - rox-desk
- デスクトップ設定/再設定ユーティリティ
-
ROX-Filer のデスクトップ - ピンボードとパネル - の設定/再設定を GUI で行うユーティリテイです。
/usr/share/rox-filer/ROX-Desk をクリックする事により、ホームディレクトリにインストールされ、利用可能になります。
rox-desk は rox -p , rox -b コマンドなどで設定したピンボードやパネルを、GUI ベースで設定/再設定/管理する事が出来ます。又、表示中のピンボードやパネルの状態を、シェルスクリプトとして保存/再現する機能も有ります。保存され たシェルスクリプトは、ウィンドウマネージャの初期化スクリプトなどから呼び出す事により、ログイン直後に、ROX のデスクトップを再現する事が可能になります。
以上の内 rox-wrappers-plus 以下は Vine Linux 用に作られたもので、apt、synaptic で
Vine サイトから rpm 形式でダウンロードできる他に、
http://okatanainfo.web.fc2.com/rox-filer/index.html
で、他ディストリビュージョンや BSD などでも使用可能な tar アーカイブ形式でも配布しています。
rox-wrappers-plus、rox-desktop-plus は ROX-Filer サイト配布の AppDir と Vine Linux 用に作られたものとが混合パッケージングされています。
rox-appdirgen、rox-desk は Vine Linux 用に作られた独自アプリケーションです。
rox-filer、rox-clib 以外は noarch 形式で配布されていて、CPU アーキテクチャに依存しません。
それらの内には実行ファイルがバイナリ形式のものも含まれますが、全て AppDir形式にパックされていて、初回起動時に自動コンパイルが実行されるように工夫されています。以降は通常の AppDir 同様で、実行ファイル形式や、実行環境の CPU アーキテクチャを意識すること無く実行することができます。
それぞれの使い方は、パッケージ付属のドキュメントをご覧ください。簡単な使い方は、各 AppDir のポップアップ情報や右クリックメニューでご覧に慣れます。
<参考> ROX-Filer Appdir(アプリケーションディレクトリ)
"AppDir"
とは実行ファイル、ドキュメント、アイコンなどをセットにして、一つのディレクトリに納めたものに、ROX-Filer
環境下でのみの実行権限をあたえたものをいいます。
ディレクトリをクリックしても、ROX-Filer はその格納された内部を表示せずに設定されたアプリ起動やスクリプトの実行などを行います。
内部のファイルにアクセスする場合は、
- 右クリックメニューの「内容を見る」をクリック。
- その項目にセットされたキーバインドで開く(デフォルトでは [Shift] + [Return])
- [Shift] キーを押しながらクリック (マウス 1st ボタン)
します。
"AppDir" は、ROX-Filer 環境下では "実行ファイル" 扱いです。
前述の "対応アプリの設定" や "メニューのカスタマイズ"、"アプリに送る"
メニューの設定時も、ドラッグ&ドロップしてやれば良いだけなので、それらのメニューから、自作スクリプトなどを呼び出したい時などは、極めて重宝なもの
となるでしょう。
又 "AppDir" は、容易にアイコンとセットにすることができる為、そのままアイコンとしてデスクトップに配置することができます。
例えば Eclipse のような「バイナリアーカイブを展開して、その中の実行ファイルから起動」というようなプログラムは、実行ファイルの symlink (シンボリックリンク) "AppRun" を展開したディレクトリ直下に作成すれば、そのまま AppDir として機能し、パネル、ピンボードへの貼り付けも可能となります。
AppDir の構造と作り方
典型的な AppDir (ここでは"MyApp" という AppDir を想定して説明) は以下のような構造で作られます。
MyApp/
|-- AppRun 実行権限のあるスクリプトをこの名前で配置 |-- AppInfo.xml ツールチップの表示など `-- .DirIcon AppDir のアイコンイメージ
1. "MyApp" というディレクトリを作る。(※必須)
ROX-Filer 環境下では "MyApp" がこのアプリケーションの名前になります。
2. スクリプトファイルを "AppRun" という名前で MyApp/ 以下に配置する。(※必須)
AppRun スクリプトの例:
#!/bin/sh
exec firefox $@
上の例では、このスクリプトを含む AppDir アイコンをクリックすると、firefox ブラウザが起動されます。又、このアイコン上に html 形式などのファイルをドラッグ&ドロップすれば、firefox ブラウザで、それらのファイルを開くことができます。
- ディレクトリ 内に AppRun という名前の実行権限のあるファイルが置かれると、ROX-Filer はそのディレクトリを "AppDir" と判断します。
- "AppRun" 以外の名前は使えません。ROX-Filer 環境で "MyApp" が呼び出されると、実際には、スクリプト "AppRun" が実行されます。
- AppRun から、更に別のスクリプトやバイナリ実行ファイルを呼び出ししたり、実行ファイルへのリンクでもかまいません。
3. "MyApp" ディレクトリに、rox のファイラーメニューから、"アイコンを設定" する。(※任意)
"MyApp" を表わすアイコンを設定して下さい。ピンボードやパネル上で、又ファイラー画面上で、このアイコンが "MyApp" を通常のデスクトップアイコン同様に扱う手掛かりとなります。
4. オプション設定やツールチップを記述した xml 形式のファイルを、AppInfo.xml という名前で MyApp/ 以下に配置する。(※任意)
AppInfo.xml の例: AppDir に説明文を付ける
<?xml version="1.0"?>
<AppInfo>
<About>
<Purpose>MyApp xxxx プログラム</Purpose>
</About>
<Summary>MyApp は xxxx を yyyy します</Summary>
</AppInfo>
この例では Purpose タグ内の文字列はプロパティ表示時のアプリケーションの説明に、Summary タグ内の文字は、ファイラーウィンドウやピンボード/パネル上のアイコンのツールチップとして使用されます。
Summary タグによるポップアップ表示の例
書式に付いては、/usr/share/rox-filer/ や ~/Apps 以下に配置されてる実際の AppDir 以下の AppInfo.xml を参考にしてください。AppInfo.xml は必須では有りません。
AppInfo.xml の例: AppDir にオプションを設定する
"AppInfo.xml" に、以下のような "AppMenu" タグを追加します(例えば、上記の例なら、Summary の直後に挿入します)。
<AppMenu>
<option='--readme' label="使い方を見る"/>
</AppMenu>
また、AppRun スクリプト側で "--readme" オプションでよばれた時は (例えば、以下のように)、該当 HTML ファイルをブラウザで開くような処理を追加して下さい。
case $1 in
--readme)
firefox `dirname $0`/readme.html
exit;;
※`dirname $0` (バッククォートで括ること) は、AppDir 内の AppRun が呼び出された時のパス名からディレクトリ部分を取り出します。 従って、"`dirname $0`/readme.html" は、AppRun と同じ場所に置かれたreadme.html のパス名となります。 これは、AppDir で、パッキング内のファイルを指定する時の定型処理です。
AppMenu タグは、AppDir を右クリックした時のメニュー項目となり、上の例の場合は "使い方を見る" をクリックすれば、AppRun スクリプト内の、"該当 HTML ファイルをブラウザで開く" 処理を実行してくれます。
ROX-Filer 関連リンク
ROX-Filer 本家
ROX-Filer Information (Information & 日本語化パッケージ)